AMD Ryzen 5 9600Xのベンチマーク登場。シングルはCore i9-14900KS超え、マルチコア性能はRyzen 7 7700Xから8%向上
AMDが2024年7月末に発売を予定しているRyzen 9000シリーズではZen 5アーキテクチャーを採用することで高い性能と電力効率が実現できている事がここ数日の間に登録されたGeekbench 6ベンチマークで明らかになっていますが、今回このRyzen 9000シリーズの中でアッパーミドルレンジ向けモデルのRyzen 7 9700Xのベンチマーク結果が登録されそのスコアが明らかになりました。
Ryzen 7 9700Xは8コア16スレッドで構成され、L2キャッシュは1コアあたり1MBで合計8MB、L3キャッシュは32MBで合計40MBのキャッシュ容量を持っています。動作クロックはベースが3.8 GHz、ブースト時の最大が5.50 GHzに設定されています。
先代のRyzen 5 7700Xからの変更点としてはベースクロックが4.5 GHzから700 MHz下がっている一方で、ブースト時のクロックは100 MHz向上しています。また、TDPも先代では105W、PPTは142Wでしたが、Ryzen 7 9700XではTDPは65W、PPTは88Wと6割程度の電力設定に引き下げられています。

Geekbench 6で記録されている情報によると、他のRyzen 9 9900XやRyzen 5 9600Xと同じくマザーボードはASUSのROG CROSSHAIR X670E HEROが用いられ、メモリーにはDDR5 6000MT/sのものが使われています。
そんなRyzen 7 9700Xのスコアはシングルコアが3312ポイント、マルチコアが16431ポイントを記録しています。
[table id=53 /]シングルコアは先代のRyzen 7 7700Xに対して14%高いスコアを記録しており、競合で最大6.2 GHzで動作するIntel Core i9-14900KSを4%上回るなど非常に高いパフォーマンスを発揮しています。
マルチコアにおいては先代からは8%向上し、今まではCore i5-14600K並みの性能でしたが、Ryzen 7 9700Xでは8P+12Eで合計20コアのCore i7-14700並みのパフォーマンスに引き上げられています。また、電力効率の観点で言えばRyzen 7 7700XからRyzen 7 9700Xでは73%近く向上しており、Core i7-14700と比べると147%上回る効率になっています。
AMDのRyzen 7 9700XではほかのRyzen 9000シリーズと同じくシングルコア性能は非常に高くCore i9-14900KSを超えた性能を実現しています。また、マルチコア性能もCore i7-14700並みとアッパーミドルレンジとして十分な性能に加え、電力辺りの性能は2倍以上と高くなっていますので使い勝手が非常に良いCPUであると言えます。
あとこれだけ高い電力効率とパフォーマンスであれば今後登場するRyzen 9000X3Dにも期待が持てると言えます。
ASUS System Product Name (AMD Ryzen 7 9700X 8-Core Processor) | Geekbench 6
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