2025年終わりから投入されるPanther LakeにOEMが失望している模様・・・
Intelは2025年終わりからノートPC向けに現行のLunar LakeとArrow Lakeの後継となるPanther Lake CPUの投入を予定しています。このPanther LakeはTSMCなどを多用する現行世代のCPUに対して、多くのチップをIntel内製プロセスであるIntel 18Aプロセスを採用することでコストダウンによる収益性の改善、そしてCPUやGPUアーキテクチャーの刷新によりパフォーマンスの大幅向上が期待されているCPUになっており、Intelにとっては非常に重要なCPUになっています。ただ、リークよりあと3か月程度で発売予定のPanther Lakeの出来栄えが非常に悪いことが明らかになっています。
CPU性能やメモリー互換性が低め。GPUは性能は高いがドライバーの完成度が悲惨

Moore's Law is DeadがOEM関係者から入手したとするリークによると、Panther Lakeは発売まであと3~4か月に迫っている中で様々な不具合に悩まされている状態とのことです。特に、NPU関係の不具合に加え、Panther Lakeから搭載される新しいGPUアーキテクチャーであるXe3 Celestialはドライバーの完成度が非常に低く、完成度が低いと言われていたLunar Lake向けGPUドライバーを遥かに超える出来の悪さとのことです。
また、ドライバーがあまり関係がないCPUの性能や電力効率、対応メモリーそして動作クロックなどを司るシリコン品質含むすべてが目標を下回る出来栄えとのことでPanther LakeのPanther部分をもじってPathetic (哀れ、馬鹿) Lakeと言うあだ名が付けられてしまっているようです。
そのため、OEM側はLunar Lakeの後継としてPanther Lakeを採用できるのか自信を失っている状態とのことです。なお、唯一の救いはXe3 Celestialアーキテクチャー採用の内蔵GPU性能はクラッシュなどドライバーの不具合が無ければ高いようです。
他のOEMも悲観的な見方を示しており、2026年頃までLunar LakeをPanther Lakeに置き換えることは不可能とのことです。また、出来栄えの悪さはMeteor Lake並みで、仮にドライバー不調などを修正したとしてもNova Lakeが登場する2026年まではAMD製CPUが簡単にシェアを獲得できる状況が続くとの見方を示しているようです。
Intel 18Aの性能不足が影響?
Intel 18Aプロセスに深刻な問題か。次世代CPU「Panther Lake」の歩留まりが10%以下と報道
Panther Lakeが製造されるIntel 18Aプロセスは歩留まりが低いと過去に報道されていましたが、これはPanther Lakeが求める動作クロックを実現するチップの歩留まりが低いようで、動作クロックを犠牲にすれば量産化の目途である60%ほどの歩留まりを実現できると言われています。ただ、Panther Lakeに搭載されるCougar CoveはArrow LakeのLion Coveのマイナーチェンジ版とも言えるアーキテクチャーであるため、性能向上には動作クロック向上が必須と言えます。
ただし、Panther Lake発売の2025年終わりまでにIntel 18Aで同CPUで求められる性能での歩留まり向上が望めないため、リークが正しければ発売を優先するためにCPUの動作クロックなどを下げた状態で発売を迎える可能性が高いと言えそうです。
もしかしたら発売や発売後にマイクロコードアップデートを通じて性能改善が期待できる可能性もあるため、最終的にPanther Lakeが無事に2025年中に発売されるのか、また性能や電力効率の面でLunar LakeやArrow Lakeを順当に超えられるのか注目が集まります。
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