AMDがRyzen 9000シリーズの焼損問題で調査開始。マザーボード以外の要因も視野に

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AMD Ryzen 9000シリーズの焼損問題についてマザーボード以外の問題含めてAMDが調査を開始

AMDのRyzen 9000シリーズをめぐっては、一部マザーボードでRyzen 7 9800X3Dを組み合わせた際にCPUが焼損するといった不具合が報告されています。この問題については、ASRockがPrecision Boost Overdrive(PBO)などを司るBIOS設定に不備があったと認め、修正版BIOSを配信済みです。ところが最近、Ryzen 9 9950Xが2度にわたり焼損したという不具合を、オープンソースの多倍長整数演算ライブラリ「GNU Multiple Precision Arithmetic Library(GMP)」の開発者であるTorbjörn Granlund氏が報告しました。

Ryzen 9 9950Xが焼損したと報告挙がる。定格運用で発生し原因も不明

この焼損は、異なるASUS製B650マザーボード上で今年2月と8月に合計2回発生したとされています。いずれもPBOを無効にした定格運用で、適切な冷却を行っていた環境だったとのことで、従来疑われていた要因とは条件が大きく異なります。こうした状況を受け、AMDは公式に調査を進めていると明言しました。

AMDがGMP開発者に連絡を取り調査を進めていると明言

海外メディアThe Registerの問い合わせに対し、AMDの広報担当は「この報告を認識しており、原因究明のためGMPの開発者と連絡を取り、調査を進めている」と回答したとのことです。すなわち、AMDは問題を認識したうえで、正式な調査プロセスに入っているとみられます。

AMDがAM5でのCPU焼損問題にコメント。原因はマザーボードメーカーの設定値。最新BIOSへの更新も推奨

AMDは先日、韓国でのインタビューでRyzen 9000シリーズを中心に発生している焼損問題について「マザーボードメーカーのガイドライン違反が原因」という見解を示していました。しかし今回はその点に限定せず、CPU側の不具合の可能性も含めて調査していると受け取れる姿勢です。なお、GMPは特定の演算を集中的に行う特殊なワークロードであるため、一般ユーザー環境では影響が出にくい可能性もあります。とはいえ、AMDが問題を素早く受け止めて調査に着手したことはユーザーにとっての安心材料といえ、調査の進捗と結果が注目されます。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 私のもつい最近3.30で起動不可になったので、早急に治してほしいですね!

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