まもなく発売のCore Ultra 3 205のベンチマークが登場。エントリー向けとして最適な性能?
Intel Arrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズは現状はハイエンドモデルからミドルレンジモデルが中心に展開されている状態で、エントリーモデルは現時点では投入されていません。しかし、IntelはまもなくこのArrow Lake-S世代にCore Ultra 3 205と呼ばれるエントリーモデルを追加予定で、同CPUの先行レビューが韓国のBulls Labsにて公開されたのですが、想像以上に高い性能を発揮することが明らかになっています。
Core Ultra 3 205のスペック
仕様 | Core Ultra 3 205 | Core i3-14100 |
---|---|---|
CPU世代 | Arrow Lake-S | Raptor Lake Refresh |
P-Core | 4コア | 4コア |
E-Core | 4コア | 0コア |
スレッド数 | 8スレッド | 8スレッド |
P-Core 動作クロック (ベース/最大) | 3.9 / 4.8 GHz | 3.5 / 4.7 GHz |
E-Core 動作クロック (ベース/最大) | 3.3 / 4.2 GHz | - |
TDP | 65W | 60W |
Core Ultra 3 205は、エントリーモデルとして初めてP-CoreとE-Coreを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャーが採用され、結果としてE-Coreではあるもののコア数は先代のCore i3-14100に対して倍増しています。また、動作クロックも全体的に向上しています。
ベンチマークではマルチコア性能が1.5倍ほどに。シングルコア性能は10%増ぐらい?

CPUベンチマークの定番でもあるCinebench R23のマルチコアテストではCore Ultra 3 205は13,394ポイントを記録し、Core i3-14100の9,044ポイントを48%上回るなど大幅な性能向上を実現しています。この主な理由は追加された動作クロックの向上に加え、E-Coreが4コア追加されていることによるものと考えられます。
一方で、シングルコアのベンチマークは今回は明らかになっていませんが、Raptor Lake系に対してArrow Lakeのシングルコアは大きくは向上していない一方で、今回のCore Ultra 3 205では動作クロックが向上していることからCore i3-14100に対して5~10%ほどは性能向上が見られる可能性がありそうです。

実際に数日前に登場したGeekbenchベンチマークではCore i3-14100の2394ポイントを10%上回る、2635ポイントを記録していることが明らかにされています。
Core Ultra 3 205の販売価格は現行Core i3-14100と同等?
現時点でCore Ultra 3 205は正式発表前であるため、価格などは明らかにされていません。ただ、ベンチマークを行ったBullsLabによると同CPUを搭載したBTO PCは約5万円で購入できたとのことで、CPU単体の価格は約1.8~約2.0万円ほどであることを明らかにしています。
現行のCore i3-14100は正規代理店品であっても18,450円で販売されていることから、仮に上述の1.8~2.0万円で登場すればエントリー向けCPUとしては高い性能を持ちながらも安価に購入することができるため、エントリーモデルがないAMDのRyzen 7000やRyzen 9000シリーズの代わりとして比較的高い人気が得られるかもしれないため、価格や性能(特にゲーミング)などに注目が集まります。
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