Intel Arrow Lake Refreshは2026年前半発売。Nova Lakeは年末ごろを予定

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Intelがデスクトップ向けCPUの商品計画を明らかに

Intelのコンシューマー向け製品はここ最近は競合AMDに対して性能面で劣るなどで劣勢に立たされており、ファウンドリー事業と並行してCPU製品の戦略立て直しも急務として挙げられていますが、ゴールドマン・サックスが開催したテクノロジーカンファレンスにおいてIntelは劣勢に立たされているデスクトップ向け製品のロードマップについて詳細計画を明らかにするとともにロードマップに直結するIntel内製の次世代プロセスについても詳細を明らかにしました。

デスクトップ向けの現状は微妙? 2026年にArrow Lake RefreshとNova Lake投入で挽回へ

I think we've got a strong product portfolio in PCs. We've got a couple of holes we've got to fill on the desktop front.

IntelのIR担当副社長のJohn Pitzer氏が同会合にてデスクトップ向け製品の現状と将来についてプレゼンテーションを実施していますが、現状説明については言葉を選びつつもデスクトップ向けではAMDに対して「穴(≒差がある)」ことを認めています。

But quite frankly, we feel confident in the roadmap. We'll have a refresh of Arrow Lake next year, which will help start the process on the desktop side. And then we'll conclude that with Nova Lake when we launch late next year into 2027.

ただ、この差を埋めるための製品開発は計画通りに進捗しているとも明らかにしています。そして、この計画の中には2026年上半期にArrow Lake Refresh、そして2026年終わりから2027年にかけて登場するNova LakeによってAMDとの差が埋められると言う構想を描いていることを明らかにしています。

IntelがArrow Lake Refresh の存在を示唆するもRyzenとの差があることも認める

Arrow Lake Refreshは数日前にCitiグループの会合にて同社のCFOが投入を計画していることを明らかにしていましたが、具体的な投入時期が明らかにされるのは初めてですが、その投入時期は2026年上半期と言うことで可能性として挙げられるのが2026年1月初めに開催されるCES 2026で正式発表され、2026年3月(第一四半期)までに発売すると言う流れになると考えられます。

Intel Nova Lake-Sの28コアCPUが既にPre-QS段階に。AMD Zen 6対抗で発売前倒しの可能性も

一方、期待のNova Lakeは既にPre-QS品が出回るなど開発は順調に進んでいるようですが、現状は2026年終わり頃の発売を予定しているとのことで、AMDのZen 6世代Ryzenと同時期に登場する流れでほぼ決まりと言えそうです。

シェアの7割はIntel製。2027年からデスクトップ市場でのシェア挽回に自信

So I'm kind of curious how you think that trends. Yeah, in general, we're still shipping relatively seven out of every 10 PCs. Our competitor ships two and the ARM competitor ships about one. We feel pretty good about our position.

Steamハードウェア調査などではIntel製CPUのシェアが徐々に落ちるな他、ほかの市場調査でもIntelのシェアは下落傾向であることが明らかになっていますが、Intelとしては現状10台中7台はIntel CPUを搭載しているなどコンシューマー向けCPUのシェアの大多数を握っている現状は変わっていないことを明言しています。

I think this year, we've seen some challenges at the high end of the desktop market. As I alluded to earlier, we're going to see a mid-cycle refresh of Arrow Lake coming up, which should help stem that a bit. I think as Nova Lake comes out at the end of next year, into 2027, I think we're going to have a leadership position across the board on desktop.

ただ、ハイエンドデスクトップ向け製品は2025年においては難しい年であることも明言しており、現行Arrow Lakeの販売に苦戦していることを示唆しています。ただ、上述の通りArrow Lake Refresh、年末にNova Lakeが登場することで再びデスクトップ向けで覇権を握ることを同社は期待しているようです。

Intel Arrow Lake Refresh のゲーミング性能はRyzen 7 9800X3Dに迫る?

Arrow Lake Refreshに関しては動作クロック向上だけに留まるなどあまり大きな性能向上は見られない予定ですが、ゲーミング性能の改善が行われるとも言われているため、登場する価格次第では現行Arrow Lake以上の販売台数が期待できるかもしれません。ただ、この製品はCFOが言うようにAMDとの差を埋めることが出来ないのは確実で、AMDに真に対抗する製品はNova Lakeとなります。

Intel Nova Lake リーク情報まとめ|発売日・性能・アーキテクチャなどを解説

現時点でNova Lakeは最上位モデルには16P+32E+4LPEの合計52コア構成のモデルのほか、AMDの3D V-Cacheに対抗するbig Last Level Cache (bLLC)を搭載するモデル、そしてエントリーモデルまでラインアップするなど近年のIntel製品としては大幅な性能向上、そして豊富なラインアップで登場することが予想されているため、Intelの期待通り再びデスクトップ向けでシェアを挽回することが出来るのか、今後の動向に注目が集まります。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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