PlayStation 6 (PS6) 搭載 Orion APUのスペックがリーク。VRAM最大40GB搭載、性能はPS5の最大8倍?

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PlayStation 6 (PS6)搭載 Orion APUやVRAM容量のスペックがリーク

ソニーは2027年に現行PlayStation 5 (PS5)の次世代機にあたるPlayStation 6 (PS6)の投入を計画していると言われており、2025年内にはPS6に搭載されるチップセットがテープアウトされるとも噂されていますが、今回このPS6に搭載されるAPUである「Orion APU」に加え、計画されているVRAM容量や大まかな性能に関するリーク情報が登場しました。

ダイサイズは初代PS5より小さく。Compute UnitはPS5 Proに迫る数に

Moore's Law is DeadによるとPS6に搭載される内蔵チップセットはOrionと言うコードネームのもと開発されているとのことです。

ダイサイズは初代PS5より小さく、PS5 Pro並みに

PS6に搭載されるOrion APUはTSMC 3nmで製造が行われるモノリシックダイとなる予定で、ダイサイズは280mm2ほどに収まると見られています。

チップセット製造プロセス搭載機種ダイサイズ
AMD OberonTSMC 7nm初代PS5300mm²
★AMD OrionTSMC 3nmPS6280mm²
AMD ViolaTSMC 6nmPS5 Pro280mm²
AMD Oberon PlusTSMC 6nm薄型PS5 (2023年以降)260mm²

PS6には製造プロセスが比較的高価なTSMC 3nmを用いる計画にはなっているものの、チップセットのダイサイズを抑えた設計となるようで、コスト上昇を可能な限り抑えた取り組みが行われているようです。ただ、ダイサイズが据え置きなものの、プロセス微細化によりCPUやGPUのコア数増など純粋なスペック向上も行われています。

CPUはZen 6系を10コア搭載。GPUはRDNA 5を54コア搭載し3.0 GHzで動作

AMD OrionのCPUはダイサイズに有利な小型コアであるZen 6cと省電力性能に重点を置いたZen 6 LPの2種類を用いるハイブリッドコア構成になっており、Zen 6cを8コア、Zen 6 LPを2コアの合計10コアで構成されています。ただ、このCPUコアに関しては歩留まり向上のため、Zen 6c側は1コア無効化される見通しで実際にゲームで使えるコア数は7コアとなります。また、Zen 6 LPはOS用に割り当てられる計画で、OSの動作がゲームのパフォーマンスに影響を与えないような設計が取り入れられています。

GPUにはRDNA 5で構成されるCompute Unit (CU)を54基搭載する計画で、動作クロックは2.6 GHzから最大3.0 GHzとかなり高い動作クロックに設定されるようです。

CU数でみるとPS5が36基、PS5 Proが60基搭載するため、PS6はCU数が大きく増えているため消費電力増加も懸念されますが、TSMC 3nm化による効果なのかAPU全体での消費電力は薄型PS5と同じ180Wほどに収まる見込みで、初代PS5のように冷却機構や電源ユニットに多くのコストを割く必要がなく、本体価格の高騰を抑えることが可能になると考えられます。

メモリーは160-bitに縮小もGDDR7で帯域幅は拡大。容量は30GB~40GBを計画

メモリーは32Gbps動作のGDDR7を採用するものの、コスト削減のためなのかPS4から続いていた256-bitのバス幅から160-bitと減らされる見込みです。これにより、メモリーコントローラーが8基から5基に減少します。ただし、GDDR7化により帯域幅は640 GB/sほどになる見込みで、これはPS5 Proの576 GB/sから10%向上が見込まれています。

メモリの容量は現行PS5が16GBほどですが、PS6は最小でも30GBほど、GDDR7モジュールの価格やゲームが必要とする容量次第では40GBも視野に入れているとのことで、現行PS5に対して約2倍に増えることになります。

現時点でGDDR7モジュールは1枚当たり最大3GBの容量となっているため、仮に30GBの容量を実現する場合にはGDDR7モジュールを両面実装で合計10枚必要になり、現行PS5の8枚に対して多くなります。また、40GBの実現には4GBのGDDR7モジュールが必要ですが、現時点では生産されていないため現実的な線として30GB搭載となると考えられそうです。

なお、最近のゲームでは16GB以上のVRAM容量を求めるほか、PCのメインメモリとして32GB以上を求める例も増えてきており、Steamハードウェア調査でも32GB以上のメインメモリを搭載するPCが増えてきています。そのため、PS6もこのトレンドに追従するために30GB以上と言う大容量メモリを搭載する方向で計画されていると言えます。

性能はPS5に対してラスタライズは3倍、レイトレーシングは12倍?!

PS6の性能はCPUやGPUそれぞれのアーキテクチャーが最新化されているほか、コアやCU数が増えていることから大幅な性能向上が見込まれているとのことで、ラスタライズ性能はPS5に対して2.5~3倍程度が期待できるようです。また、レイトレーシングはRDNA 5で実行パイプラインが大きく改善される見込みであるため、RDNA 2世代のPS5と比べると6~12倍と信じがたい性能向上となるようです。

ただ、ゲームはラスタライズとレイトレーシングの組み合わせで動くことから純粋にこれらの数字を叩き出せる訳ではないようですが、FSR4などアップスケーリングも適用することで、PS5に対して4~8倍ほど高い性能(グラフィクス品質やFPS)が期待できることが明らかにされています。

発売は2027年秋頃。PlayStation 6 ポータブルと同時発売も?

PS6の発売時期については、以前から2027年頃とされてきましたが、今回のリークでは2027年中ごろに生産が開始され、発売は秋から年末にかけての時期になると見られています。過去のPlayStationシリーズもPS4、PS5ともに秋から年末にかけて発売されており、今回も同様のスケジュールが採用される可能性が高いと考えられます。

さらに、PS6と同時期に「PS6 ポータブル」と呼ばれる携帯型の新機種も計画されているといわれています。こちらも2027年中ごろから生産を開始し、同年秋頃に発売される見込みとされており、据え置き型とポータブル型を同時展開する可能性があります。もし同時発売が実現すれば、過去に例のない大規模なプラットフォーム戦略となり、市場の注目を大きく集めることになりそうです。

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著者情報

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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